漁協組合様
水産加工組合様
水産会社 社長様
水産業界向けに、経費削減、業務にお役にたてる内容のご提案です。ぜひご覧ください。
昨年11月1日から新電力に切り替えた枝幸漁協(須永忠幸組合長)は、電気料金が平均5%削減、年間300万円程度のコストダウンを実現した。新電力を導入したのはホタテ、秋サケの水産加工場や製氷貯氷および冷蔵庫など4施設。いずれも高圧電力で受電する施設で、なかでもトンネルフリーザーやベルトコンベヤーなどを設備する水産加工場で高い削減効果が得られた。藤原穂出惨事は「昨年は専門家のアドバイスにより料金を試算の上、新電力に切り替えた。書類上の手続きだけで年間数百万の省エネとなりとても満足している」と喜ぶ。また昨年末までに漁協施設の照明を国の補助(3分の1)を使い全面的にLED化した。「工場はじめ事務所や会議室などすっかり明るくなった」と話す。
一方、昨年12月1日から新電力に切り替えるとともに照明にLEDを導入した雄武漁協(片川隆市組合長)も同様の省エネ効果を実感している。流通加工部の大美光弘参事はLEDについて「今年7、8月の使用電力量を前年同期と比較してみるとたしかに省エネになっていると感じる。まぶしくて目が疲れるところは柔らかい光のLEDに調整してもらい大変よくなった」と、LED照明の技術力にも感心した様子だ。
コンサルタントのあかりみらい(札幌市)越智文雄社長は「新電力の切り替えは書面上の手続きだけでできる初期投資ゼロのコストダウン対策。今すぐに新電力に電気料金を試算してもらうことを薦めたい」と強調する。
全面自由化となった昨年は新電力の日本ロジテック協同組合(東京)が倒産しトラブルが続出したが、結果として電力供給は途切れないことが実証された。さらに今年6月には公正取引委員会が北電に対し「戻り需要家」に離脱へのペナルティを課さないよう是正勧告を行い、北電は受け入れた。「水産冷凍業界でも産業用蓄熱調整電力などの割引措置が受けられないのではないかという噂が流れていたがこれで安心して変更が可能になった」。
リスク感は緩和されたものの越智社長は「経営体力のない新電力を選ぶと倒産や契約不履行による損害を被るリスクは残る」と指摘。「資本金は数十億円以上、自社発電能力100万キロワットといった大手クラスから選ぶのが適切で安心。すでに契約していても来年の契約更改に向けては再度比較すべき」と提言する。
照明のLED化は経営コスト削減でもっとも即効性のあるものの一つ。LEDへの切り替えで照明にかかる電気料金の削減率は50~90%に。また水産冷凍業界ではマイナス30℃の冷凍庫内でも使えて、食品工場の異物混入対策にもなる。とはいえLED化は初期投資負担が問題だ。「そこでお勧めなのが各種補助金やリースの活用」。
リース契約のメリットは初期投資負担がゼロになること。LED化費用を分割払いにして節電で浮いた金額の範囲内で毎月の返済に充てるので差し引きでは大きなプラスになる。さらにLED費用は節税メリットから決算対策としても検討すべきだ。
各種補助金については専門コンサルタントに申請代行してもらうことで手間もかからず数百万円単位の補助をうけることも可能だ。国の方針で2020年までに従来の蛍光灯や水銀灯は生産中止となりすべての照明がLEDとなるので、すぐにでも節電効果の大きなLEDに切り替えるべきだろう。詳しくは、検索→あかりみらい→水産業界。