寄稿記事 ARTICLE

あかりみらい通信

2022年03月31日

感染研が空気感染を認める

あかりみらい通信

■ついに空気感染を認める

328日国立感染症研究所がついに新型コロナウィルスが空気感染によることを認めました。

感染研はこれまでエアロゾル感染を認めず、飛沫感染と接触感染だけを原因としていたため、国内の多くの科学者が「世界の知見と異なる」と公開質問状で追及していました。世界保健機関や米疾病対策センターは昨春、主な感染経路としてエアロゾル感染と飛沫感染を挙げ、接触感染は起きにくいとする見解を示しています。日本では感染研は今年113日にもオミクロン株の報告で、「現段階でエアロゾル感染を疑う事例の頻度の明らかな増加は確認されず、従来通り感染経路は主に飛沫感染と接触感染と考えられる」と説明しています。

感染研はこの328日に公表した文書で、感染経路として、エアロゾル感染、飛沫感染、接触感染の三つを紹介し「感染者が呼吸をすると粒子が放出され、大きな声を出したり、歌ったりすると、放出される粒子の量が増える。感染者との距離が近いほど感染する可能性が高く、距離が遠いほど感染する可能性は低くなる」と今となっては当たり前のことを説明しました。

我々が昨年5月の議員連盟設立総会においてCDCがエアロゾル感染であることを発表した情報をいまごろになって報告しているのです。

飛沫感染と接触感染であることを前提に立てられた対策で、日本中が3年間にわたってマスクと手洗いとアクリル板とソーシャルディスタンスをあらゆる場所で実践してきました。それでも感染は広がり続けました。対策を間違っていたのですから当たり前です。途中から皆が気づいていたことですがアクリル板があろうとマスクをしていようと手を洗おうと、空気感染に対してはそれは対策にはなりません。換気できない部屋に感染者がいたならばその空気中に個体の免疫力を超える量のウィルスが充満し吸い込んだ際には当然感染するのです。

飛沫の中にどれほどのウィルスが含まれているのか。1度のくしゃみだとどれだけのウィルスが吸い込まれるのか。呼気の中にどれほどのウィルスがありどのくらいの時間で感染するのか。これこそがスーパーコンピューターでシミュレーションすべきことでした。ウイルス量の科学的分析もなく飛沫のシミュレーション映像だけで1億人を神経症的不安症・不潔恐怖症にした罪は大きいと私は思います。

 

■とるべき正しい対策とは

感染原因の分析が間違っているのですから対策も間違っています。空気感染ならば手洗いやアクリル板ではなく空気清浄機と空気中のウィルスを除菌する空間消毒しかありません。もちろん換気は正しい王道の対策ですが換気ができない季節、換気ができない場所は空気清浄機と安全な濃度の次亜塩素酸水の空間噴霧が唯一の方法です。昨年の真夏は40度近い外気温の中でだれもが窓を開けずにクーラーを全開にしていました。オリンピックの沿道観戦も禁止され室内でクーラー全開で観てたのですから家庭内感染が広がったのは当然です。北海道は冬の間窓を開けて生活はできません。居酒屋も学校も保育園も介護施設も飛沫だけでなく空気中に感染者の呼気が充満して感染していたのです。

我々はこの解決策が空気清浄機であり次亜塩素酸水の超音波噴霧であることを早くからアピールしていたのですが政府はこの当たり前の対策を推奨してきませんでした。

次亜塩素酸水の超音波噴霧はアルコール業界の一部とそこに忖度する一部官僚の工作により極めて悪質な風評が流されました。これに対して「感染対策を資材と方法から考える超党派議員連盟(会長片山さつき参議院議員)」の先生方の追及により昨年10月には厚労省の「オススメしない」という通達は変更され、11月には科学的事実を無視したポスターも変更されました。38日にはついに参議院厚労委員会で後藤厚労大臣が明確に次亜塩素酸水の空間噴霧を認める答弁を行いました。

https://youtu.be/8PP6ubm_1BQ?t=4

 

■フェイクとファクト

今、ロシアがウクライナに侵略しているのは世界中が目にしている事実です。それでもロシアの国民には間違ったフェイクニュースが流され、事実と正反対のプロパガンダが行われています。

ウクライナ大統領の演説もAIにより捏造された偽物映像がまことしやかに流されています。これを見て造り物だとわかる人がどれだけいるでしょうか。戦争なんだから情報戦もフェイクも何でもありということも理解はできます。しかしながら科学の世界で国民の命がかかった感染対策で利権とメンツによる工作がされる事は許されません。さかのぼれば日本ではダイヤモンドプリンセス号の時に空気感染の可能性を前提に対策をとっていればこれほどの事態にはなっていなかったはずです。私たちはいままで厚労省は空気感染になぜ次亜塩素酸水を使わなかったのだろうと疑問に思っていましたが、大前提である空気感染を絶対認めないという姿勢ありきの前では空間除菌自体を認めるわけにはいかなかったのです。結果的には恐るべき行政の不作為です。

もしかして空気感染の可能性があるのではないかという危機管理がなぜできなかったのか。専門家会議、分科会ではこれまで一体何の議論がされてきたのか。専門家の中に空気感染を前提とした対策を提言する人がひとりもいなかったのか。テレビに出てくる専門家と言われる人たちはなぜ黙っていたのか。まさか全メディアがスポンサー業界の利権や官僚のメンツに忖度して世界は認めている科学的可能性を無視していたとは思えません。

 

■ロシアのおかげで洗脳が溶けた

危機管理はリスクの軽重を比較して優先順位をつけていくのが基本作業です。皮肉なことにロシアのウクライナ侵略のニュースが毎日ワイドショー番組を占領し、コロナ感染者の数字発表も毎日見ていた専門家と言われる人たちの顔も久しく見なくなりました。ウクライナ市民の生き死にのかかった戦場の前にはコロナのニュースは色褪せて見え、毎日のワイドショーによる専門家による洗脳が解けてコロナへの関心も薄くなってきました。

ワクチン業界の陰謀と言う人もいますが、日本の全国民が幼児からマスクをして、10歳から老いさらばえて棺桶に入る時まで毎年何回もワクチンを打つ社会が本当に正しいのか。飲食店で会話をせずにアクリル板越しに一口ごとにマスクを外して食事をする。こんな異常な風景が何年も続いた社会は人類の歴史では無いはずです。

経済が回らなくなるからまんぼうの規制を解除するではなく、そもそもの原因分析が間違っていたことで経済を回らなくしていたのです。初めのうちのまだ原因が分からないので考え得る方策をすべて取ろうという姿勢は間違ってはいませんでした。ただし空気感染という誰でも考え得る原因をどういう理由であったか封じ込めてしまいその対策を妨害してきたことが感染を広げた根本の原因なのです。

ロシアのおかげでコロナに対する社会の関心が薄れ、感染者数、死亡者数が問題視されないレベルに落ちている今こそ、科学的で冷静な分析と過去のメンツやフェイクに騙されない反省を行い、煽りに煽ってきたコロナ恐怖症のフェードダウンと経済被害者を救済する対策をとるべきと考えます。