寄稿記事 ARTICLE
2022年11月20日
公正な総合評価入札で
昨日の北海道新聞で北斗市のLED随契発注問題が大きく取り上げられました。
既報でも経緯をお伝えしておりますが、今全国的にカーボンニュートラルと電気料金高騰から自治体のまだLED化していない残った施設を全てLED化してしまう動きが活発化しています。北海道での取り組みも全国に知られ、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、静岡県、栃木県、大阪府、奈良県、兵庫県、沖縄県の自治体から問い合わせと試算依頼が次々と舞い込んでいます。
報道にあるように入札を行わないで発注するなどいう事は公務員の皆様にとってありえないことだと思いますが、現実には建築発注サイドと建築業界の長年の慣行と、地域経済対策と財政削減を履き違えた判断があるのも事実です。
LED化は省エネ、カーボン削減、財政削減のために行うプロジェクトであり地元の電気工業者にお金をばらまく公共事業ではありません。今までは建築土木セクションが大規模改修等と一緒にLED化を行っていたのですが、そこには電気料金削減の目標もカーボンニュートラルのCO2削減試算もありません。
ある大きな都市の建築発注仕様をそのまま相見積もりしたところ、その市の建築設計では18年の省エネ投資回収期間となったものが、弊社が全国で適用している統一単価で行うと6年間で投資回収できる結果が出ました。そもそも投資回収に18年もかかるものは省エネ投資とは言えません。市民の税金を 3倍以上の単価をかけて電気工事業界にばらまく必要はありません。
今あかりみらいが提案している全施設の一括LED化であれば地元の電気工事業界全員が参加して明るく安全なまちづくりに取り掛かることができます。電気工事業界にとっては20年分の工事がまとまって振ってきて全員参加ができるボリュームの特需です。一件一件の価格入札で叩き合いをして禍根を残すよりも町のために業界全体で地域の明るい街づくりに取り組む誰からも文句の出ないプロジェクトです。
北海道ではすでに35の自治体が完全LED化を終了し50以上の自治体に試算の見積もりを提出しています。北斗市の住民監査請求で議員から依頼された相見積もりでは半額程度の予算で済むことを提示しました。これは全国統一の単価です。似たような提案をしてくる業者があれば比べてみて下さい。10年たっても元が取れないようなコスト意識の業者は認めてはいけません。
北斗市の住民監査請求調査委員会では弊社の見積もりが「安すぎて信憑性がないという」驚きの報告がありましたが、信頼できない業者では価格入札制度の場合には安かろう悪かろうという欠点もありえます。
今まで35の自治体ではプロポーザル競争入札という方法で価格、性能、保証、実績、地域経済効果、CO2削減効果など総合的な評価で各部門の方々に決めていただいております。
既に参考見積もりを提出している50の自治体の皆様には、ぜひ12月の議会で令和4年度予算補正で実行を決定して新年すぐに着工するような積極的な対策をお勧めします。
今のまま暴騰している電気料金をそのまま放置することは罪です。ぐずぐずしていると半導体不足でLEDの入手すら困難になります。リースを使えば新規の追加予算は要らないのですから今すぐ決断してください。 詳しくはこちらをご覧ください。
北海道新聞
月刊クォリティ 2022年12月号