寄稿記事 ARTICLE

あかりみらい通信

2026年05月26日

地獄に堕ちるわよ

あかりみらい通信

Netflixで細木数子氏の生涯を描いた「地獄に堕ちるわよ」が大ヒットしています。
先週、地獄に堕ちそうな人たちが大勢摘発される談合事件が発覚しました。

◼️北海道新幹線延伸全区間で談合!

北海道民にとっての悲願である北海道新幹線の札幌延伸は、田中角栄の日本列島改造論以来の国土開発の最後に残された大仕事です。
ここにとんでもない事件が発覚しました。函館から札幌まで5区間に分けて工事をしているその全てで工事会社の談合が行われていたとのです。
全国的には知られていませんが、北海道新幹線札幌延伸は安部政権時代に2030 年札幌オリンピック開催に合わせて開業させようという政府の計画で北海道経済界が一丸となって進めていたものが、東京五輪の電通談合により札幌五輪が候補から外れて一気に地元気運がしぼんでしまったという曰くがありました。その後は、突然「大きな岩盤層に当たった」という理由で2038年まで延期と発表され、現時点では札幌まで届くのがいつになるかはわからないというのがJR北海道の見解でした。
そんなバカな。青函トンネルも黒部トンネルもリニアモーターカーも高速道路のトンネルも岩盤が硬くて中止になった例はどこにもありません。
国際ジャーナリストの堤未果さんの著作に「国民の違和感の9割は正しい」というベストセラーがありますが、オリンピック誘致がなくなった途端に岩盤層に突き当たって無期延期という違和感の答えがこの建築談合だったのかと合点が行きました。
全国で9社しかいない掘削会社が談合してゆっくりゆっくり高く高く工事を進めようとしているのですから、いつまでたっても札幌まで届くわけがありません。これを犯罪と言わずして何と言うのでしょう。
昨年12月には建築費や資材費の高騰で費用が1.5倍になり1兆2000億円の予算増となることが発表されていましたが、この犯罪企業たちにどれだけの税金が使われて来たのでしょうか。
この実態を知っていながら放置していただけでなく、不正入札に関与していた疑いで「鉄道建設・運輸施設整備基盤機構」にも独占禁止法、官製談合防止法違反で公正取引委員会の立ち入り調査が入っています。

「談合なんて当たり前。どうせ税金だ。入札不調になるよりはこいつら業者に任せておいた方が良い。いつまでかかろうとどれだけ高くなろうと俺の知ったこっちゃない。前からやっていることだ。」公務員が知っていながら見て見ぬふりをしているならば官製談合と同じで、もしも土木業者から一杯飲ませてもらっていたり、お歳暮をもらっていたりしたならば即逮捕です。

私の自宅はこの札幌新幹線駅予定地が見えるマンションにあり、毎朝新駅の工事進捗を楽しみにしていましたが、もう私が生きているうちには東京に新幹線で通う夢は無理でしょう。北海道の観光も経済も産業も沿線自治体や札幌の地域開発もこれで20年は遅れます。

「自社の利益のためならば犯罪を犯しても良い」「法律違反であってもみんながやってるから良い」「バレなければ何をやっても良い」「会社の命令だから仕方がない」「上司の命令だから逆らえない」「前任者や同僚を裏切れない」「談合なんて当たり前だ」「これが仕事だ」と嘯いている人は少しも良心の痛みを感じていないのでしょうか。多分まったく感じていないのでしょう。

世の中を甘く見ていると、一生を棒に振り地獄に堕ちることになります。
逮捕され、失業し、妻子に軽蔑され、一家離散し、生活困窮者になる、友達とも顔を合わせられず、一生後悔するほどの恐ろしいことを犯罪だとも思わずにやっているのです。

◼️自治体LED入札を喰い物にする談合

AIで調べたところ、2026年度当初予算にLED化が盛り込まれた自治体は650あるそうです。すでに4月だけで250の入札公示がされましたが、この中身を分析すると怪しい入札がぞろぞろ出てきます。指名競争入札という仕組みで初めから競争を除外したり、入札参加資格を縛りに縛り、特定のメーカーや電気工事会社でないと参加できないようにしてあるものが多くあります。
経験のない地方公務員がメーカーや建設業者に丸投げで入札要項や仕様書を作ってもらっているという自治体もありました。任されたメーカーは当然、自社の製品以外は採用できない仕様書を作ります。電気工事組合が談合して公共工事単価で民間相場の何倍にもなる工事費を設定するところもあります。組合自体が入札参加者として立つことを許す、独禁法違反やり放題文化の自治体もあります。建築系のリース会社が地元工事会社を事前に囲い込んでおいて、落札後によそから安い直営会社を連れてくるというどっちもどっちの騙し合いもあります。ある市立病院では、6社に指名競争しておきながら、製品仕様で特定のメーカー製品に制限してしまったために、この照明メーカーが1社とつるんで5社を辞退させ、入札金額乖離率99.8%という見事な談合成果を上げている照明メーカーもあります。首長選挙が近づくと支援団体の建設業界が喜ぶような美味しい入札が乱発されるのもよく見る景色です。当選お祝いで天の声でも降ってくるようならば公職選挙法違反でも逮捕され全国版のスキャンダルになります。地元企業に便宜を図る収賄議員が逮捕されたニュースも全国で流れました。

今、激動の国際情勢の中で国難とも言える事態が次々と起きています。物価高騰やエネルギー危機で苦しんでいる国民、市民、町民の血税を無駄に使い、分け捕りにする。電気代を払えずに食費を切り詰め、熱中症になりながらもクーラーを節約する高齢者、母子世帯も生活保護世帯も税金を払っています。資材不足で倒産寸前の零細企業でも社員の給与を切り詰めても納税しています。
そうして納めた税金を大企業が不正に使っているのです。企業は生き残るためにどんな不正をしても良いのではなく、こんな混乱の時代だからこそ正しいルールで公正に合理的に自分の仕事を進めなくてはなりません。 自治体入札には公正取引委員会も警察も注視して内偵しています。メディアも特ダネを狙っています。不正や法律違反は必ず内部告発されます。心当たりのある方、不正に巻き込まれかねない立場にある公務員の方は充分ご注意ください。

入札公示の準備をしている方は以下を参考にしてください。おかしなことに巻き込まれ無いよう勉強してください。

≫良い入札と怪しい入札
≫続・良い入札と怪しい入札
≫独占禁止法違反
≫官製談合?
≫官製談合? ②

≫6月のオンラインセミナーはこちら